医学部共通テスト勉強法|9割に振り回されない科目別対策
この記事のポイント
医学部の共通テスト対策では、全員が一律に9割を目指すのではなく、志望校の配点と全教科の進み具合から目標と優先順位を決めることが重要です。基礎の習得、模試・過去問の分析、試験の解き方を一つの流れとして整理します。
医学部受験で共通テスト9割は必須ではない
医学部受験では「共通テストで9割が必要」と言われることがあります。しかし、必要な得点は、大学ごとの配点、共通テストと個別試験の比重、受験生本人の得意科目によって変わります。
9割という数字だけを追い、全教科のバランスを崩さないことが重要です。国語や社会の点数を上げるために英語・数学・理科の基礎復習が不足すれば、個別試験や併願する私立医学部の対策まで弱くなる可能性があります。
・一律の目標点ではなく、志望校の配点から必要な得点を考える
・苦手科目だけでなく、全教科の残り課題を並べる
・基礎の習得と本番の解き方を分けて確認する
・受験年度の募集要項で、科目・配点・換算方法を確認する
目標点と科目の優先順位を決める
最初に行うのは、すべての科目で高得点を目指すことではありません。志望校で各科目がどのように使われるかを確認し、現在の得点状況と残り期間から、どこへ時間を使うかを決めます。
1. 志望校の共通テスト科目・配点・換算方法
2. 個別試験で必要な科目と配点
3. 英語・数学・理科の基礎教材の習得度
4. 国語・社会・情報の未習範囲
5. 模試で繰り返している失点原因
6. 基礎復習と演習へ使える残り時間
1科目の点数だけを上げるのではなく、同じ時間を使ったときに、受験全体の得点が最も安定する勉強を優先することが大切です。
共通テスト対策を始める時期
共通テスト対策の開始時期を、全員に同じ月で決めることはできません。英語・数学・理科の基礎が未完成なら、形式別の演習だけを増やしても、知識や解法の不足は埋まりません。
フォルダ内の更新済み年間計画では、国公立医学部志望者は受験学年の7月以降に国語・社会・情報を加え、10月以降は全科目の基礎を並行して総復習する流れを示しています。ただし、開始月を守ることより、現在の習得度に合わせて調整することを優先します。
① 英語・数学・理科の基礎教材を進める
② 国語・社会・情報を計画へ加える
③ 全科目の基礎復習を切らさず、模試で点検する
④ 過去問で形式と試験の解き方を確認する
⑤ 失点した分野の基礎へ戻る
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英語・数学・理科の勉強法
共通テスト形式の問題を繰り返す前に、英語・数学・理科の基礎事項と典型問題を、何も見ずに自力で再現できる状態にします。
| 科目 | 先に確認する基礎 | 演習で確認すること |
|---|---|---|
| 英語 | 英単語・英文法・英文解釈・長文読解 | 文章量、設問の根拠、時間配分、リスニング |
| 数学 | 典型問題の解法と計算 | 条件の読み落とし、計算過程、時間の使い方 |
| 理科 | 用語・法則・典型問題 | 資料の読み取り、知識の使い方、計算と見直し |
演習で解けなかったときは、解説を読んで終わりにしません。知識や解法が不足していた単元を特定し、すでに使っている基礎教材へ戻ります。
英語 医学部受験の英語勉強法 数学 医学部受験の数学勉強法 理科 医学部受験の理科勉強法
国語・社会・情報の勉強法
国公立医学部志望者は、国語・社会・情報も受験全体の計画へ組み込みます。英語・数学・理科を優先することと、これらの科目を後回しにし続けることは同じではありません。
国語は、現代文・古文・漢文の失点原因を分けます。古文単語・古典文法・漢文句法などの知識不足と、本文や選択肢の根拠、時間配分の問題を区別してください。
社会と情報も、模試や演習の点数だけでなく、どの知識が不足していたか、資料のどこを読み違えたか、時間をどこで使ったかを確認します。選択できる科目や利用方法は大学・年度によって異なるため、受験年度の募集要項を正本にします。
・志望校で必要な科目と配点
・未習範囲と暗記が不足している範囲
・模試で繰り返している読み違いと時間不足
・英語・数学・理科の基礎復習を圧迫していないか
模試・過去問を使う4つの手順
模試と過去問は、点数を上げる教材ではなく、現在の基礎と試験対応力を点検する道具として使います。
時間を延長せず、途中で解説を見ない
2. 点数より解き方を記録する
止まった問題、使った時間、省いた確認を残す
3. 失点を分類する
知識・解法、ミス、時間配分、考え方に分ける
4. 基礎へ戻り、別の初見問題で試す
同じ問題の答えを覚えるのではなく、修正した方法を再現する
| 失点の種類 | 戻る場所・変える行動 |
|---|---|
| 知識・解法の不足 | 基礎教材の該当単元を復習する |
| ミス | 途中式、条件確認、マークの手順を変える |
| 時間不足 | 解く順番、保留、撤退の基準を決める |
| 考え方・精神面 | 満点への固執や焦りを生んだ判断を修正する |
本番で得点するための試験の解き方
基礎を習得していても、問題の順番、時間配分、確認方法が崩れると、本番の得点は安定しません。模試の段階から、次の3点を分けて練習します。
・ミスを防ぐ途中式、条件確認、マークの手順
・解く順番、保留、1問に使う時間の上限
・難問や形式変更があっても焦らない考え方
最初に全体を確認し、解ける問題から得点します。方針が立たない問題は保留し、残り時間と未着手問題を見て戻るか判断します。
最後にまとめて見直すことを前提にせず、問題を解いている最中に、条件、符号、単位、マーク位置を確認します。模試後は「注意する」で終わらせず、どの動作を変えるかまで決めてください。
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過去の医学部合格者の得点例
旧記事には、2021年共通テストと、それ以前のセンター試験で国公立医学部に合格した卒業生の得点例が掲載されていました。次は、そのうち2021年の例を当時の記録として整理したものです。
| 合格大学 | 当時の得点率 | 旧記事で示されていた特徴 |
|---|---|---|
| 横浜市立大学医学部 | 86.4% | 2科目が70%台 |
| 群馬大学医学部 | 80.2% | 化学70点・物理69点 |
| 山梨大学医学部 | 90.1% | 全教科がおおむね90%前後 |
| 信州大学医学部 | 83.2% | 物理66点 |
| 熊本大学医学部 | 86.8% | 科目ごとに得点差がある |
| 大分大学医学部 | 80.8% | 物理・地理が60点台 |
| 山口大学医学部 | 84.4% | 3科目が70点台 |
現在の目標点や出願判断には、この得点例を使わず、受験年度の募集要項、最新の模試成績、共通テスト後の自己採点を確認してください。
共通テスト勉強法のよくある質問
共通テストで9割を取れなければ国公立医学部は無理ですか?
一律には判断できません。共通テストと個別試験の配点、科目ごとの換算、本人の二次力によって必要な得点は変わります。志望校の募集要項と最新情報を確認し、受験全体で判断してください。
共通テスト対策は何月から始めればよいですか?
全員に共通する開始月はありません。英語・数学・理科の基礎の習得度、国語・社会・情報の未習範囲、残り期間を確認します。年間計画では受験学年の7月以降に国語・社会・情報を加えますが、現在の状態に合わせて前後させてください。
過去問は何年分解けばよいですか?
一律の年数はありません。形式、時間配分、失点原因を確認できる範囲で使い、基礎の復習を圧迫しない量にします。分析後に基礎教材へ戻れる時間を残してください。
苦手科目を直前まで後回しにしてもよいですか?
後回しにするのではなく、全教科の優先順位の中で学習時間を決めます。短期間で改善しやすい基礎と、繰り返している失点原因から対策し、他科目の復習を止めないようにしてください。
医学部共通テスト対策の重要ポイント
- 9割を一律の目標にせず、志望校の配点と自分の得点状況から目標を決める
- 英語・数学・理科の基礎を自力で再現できる状態にし、国語・社会・情報も計画へ組み込む
- 模試と過去問の失点を、知識・ミス・時間配分・考え方に分けて分析する
- 分析後は新しい教材を増やさず、使用中の基礎教材へ戻って復習する
- 問題の順番、保留、確認方法を模試から練習し、初見問題で再現できるようにする
- 受験科目・配点・換算方法は、受験年度の募集要項で確認する
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