【医学部受験物理】体系物理の特徴・使い方と卒業生レビュー
この記事のポイント
体系物理は、旧稿で紹介した版では、原理導出問題や文字を使った問題を通して物理法則の理解を確かめられる問題集です。ただし、基礎教材の習得が済んでいない段階で難しい問題まで広げず、全教科の進み具合と残り期間から取り組む範囲を決めることが重要です。
この記事にある「第6版」「401問」「標準問題と発展問題」という説明は、2020年の旧稿で紹介した版の情報です。手元の版の構成は、実物と出版元の案内で確認してください。
体系物理はどんな問題集?
旧稿で紹介した体系物理第6版は、複雑な数値計算を抑え、物理法則を自分で導く原理導出問題を多く含む問題集として紹介していました。
各セクションは標準問題から発展問題へ進む構成で、解答は別冊で付属していたとあります。旧稿の問題数は、標準問題と発展問題を合わせて401問でした。
単に問題数をこなすためではなく、どの法則をなぜ使うのかを確認する目的で使うことが重要です。
最初の1冊として全員におすすめではない
体系物理は、問題を通して公式の根拠や分野のつながりを確認するために使えます。一方で、物理現象の定義や基本公式の理解が曖昧な段階では、問題の意図をつかめず上滑りすることがあります。
最新版の「勉強法の大原則」では、物理の中心教材として「宇宙一わかりやすい物理」と「基礎問題精講」を示しています。まず基礎教材を繰り返し習得し、必要な場合に体系物理を追加するという順序で考えてください。
基礎教材の問題を何も見ずに解けるか、体系物理を反復する時間があるか、英語・数学・化学など他教科の時間を減らさずに進められるかを確認します。
旧稿で紹介した体系物理の特徴
原理導出問題で公式の根拠を確認できる
旧稿では、体系物理には物理法則を自分で導く「原理導出問題」が多く収録されていると紹介しています。公式を当てはめるだけでなく、どの条件で、なぜその公式を使うのかを確認できるのが特徴です。
文字を使った問題で解法に集中しやすい
旧稿では、面倒な数値計算を抑え、文字で一般化した問題が多いとしています。計算だけに時間を使わず、立式と解法の確認に集中しやすい構成です。
標準問題と発展問題に分かれている
旧稿で紹介した版では、各セクションが標準問題と発展問題に分かれていました。すべての問題に取り組む前提にせず、基礎の定着確認が目的なら標準問題に絞るなど、残り期間と全教科の計画に合わせて範囲を決めます。

実際に使った感想(卒業生レビュー)
旧稿の卒業生は、もともと物理に苦手意識を持っていました。現役時に使っていた問題集は、解説に公式やポイントが詳しく書かれていたため、解説を読むだけで理解したつもりになっていたと振り返っています。
解法を丸暗記した結果、類題でも自力で解けないことが多くありました。体系物理の解説は図で解法を示しつつ、講義型参考書ほど詳細ではなかったため、公式の理解が足りないのか、解法パターンを整理できていないのかを見つけやすかったとしています。
計算量が少ない問題を何周も繰り返し、載っている問題をすべて自力で解けるまで習得したことを、使って良かった点として挙げています。
体系物理の進め方
- 目的と範囲を決める
全問題に取り組むと決めず、基礎の定着確認なら標準問題に絞るなど、学習目的と残り期間から逆算します。 - 早く1周する
最初から完璧に解こうとせず、解答で考え方を確認し、必要な基礎教材に戻ります。 - 自力で再現する
解説を閉じ、どの法則をなぜ使うのか説明しながら、立式から答えまで再現します。 - 最低3〜5周を目安に反復する
最新版の「勉強法の大原則」では、問題集は最低3〜5周し、最終的には試験本番で素早く正確に解ける状態まで習得することを重視しています。 - 模試の失点から戻る
体系物理に載っていた基礎を失点した場合は、該当問題とその前提となる公式・定義を復習します。

体系物理が合わないときの見直し方
分からない問題が多い場合は、その問題の解説だけを読み込むより、基礎の公式・定義・現象の理解に戻る方が優先です。講義型教材で現象を確認し、基礎問題を自力で解ける状態を作ってから再開します。
反復が進まない、他教科の時間がなくなる、模試で基礎的な失点が続く場合は、発展問題を外す、分野を絞る、基礎教材に戻すなど学習量を調整してください。
全教科のバランスと優先順位
医学部受験は科目数が多く、物理の1冊に時間を使いすぎると、英語・数学・化学などの学習時間が減ります。「勉強法の大原則」では、なにかをやることは、なにかの時間が犠牲になることを前提に、全教科のバランスと優先順位を決めるよう示しています。
「体系物理を全問完成させる」ことを目標にせず、「医学部合格に必要な全教科の基礎を受験までに習得する」ことを目標にします。物理の基礎が定着した後、残り期間と他教科の進み具合に余裕がある場合に、体系物理の必要範囲を追加してください。
医学部おすすめ参考書一覧
体系物理に取り組むときの重要ポイント
- 記事内の版・問題数・構成は旧稿で紹介した情報として区別する
- 公式・定義・基本的な解法を基礎教材で習得してから取り組む
- 残り期間と目的に合わせ、標準問題など必要な範囲に絞る
- 解説を読んで終わらず、何も見ずに素早く正確に解けるまで反復する
- 物理だけに時間を使いすぎず、英語・数学・化学など全教科の学習時間を守る
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